気が済むまで後ろを振り向かないと前を向けない

コロナ禍での緊急事態宣言で例に漏れず在宅勤務が中心となり、よしじゃあ職場から持って帰ってきた端末に併せて久しぶりに iMac を活用しようじゃないか、となったのが始まり。

家でゆっくりPCを触る時間がとれないまま数年経っていたので、OSアップデートをかけたところ iMac が起動すらしなくなり、復旧に2週間ほどかけてる。

もう本当にすごく大変な思いをしたし、iMac の初期設定を久しぶりにやっていて忘れないように記録しておきたいこともぼちぼちあるので、はてなidもあるし久しぶりにこう書き残しておいてみるか、と思った。一連のことを記録するだけでもひとつの記事では終われない。公開されるものなので経緯と前提だけ。その後のここの運用のことまでは考えてない。

経緯

使っているマシンは iMac (27-inch, Late 2013)。購入は2014年入ってからだったか。

もう長い付き合いになるけど、OS は OS X El Capitan のままで使っていた。OSの使用歴は Snow Leopard -> Lion -> Mountain Lion -> Yosemite と使ってきていたんだけど、生活の変化もあり、自分の使用しているアプリケーションやツールの類いをOSアップデートに合わせて更新していくのがしんどくなっていった。

後述するが昔は今よりもインターネットにかなり浸かっていて、その生活を快適にするために使っていたツールが割りと多く、そのメンテナンスにかかるコストもそこそこだった。そしてそれが回らないくらいに趣味の時間がとれなくなっていったあるポイントから、更新を諦め、ずっとほったらかしにしていた。

 

で、OSアップデート。もう年単位で通知センターに表示されっぱなしだったOSの更新を実行してみて色々と調べてみると一度ダウンロード済みの更新を実行したのちに macOS Catalina へのアップグレードという手順になるらしい。

一度目の更新を実行して完了。App Store から macOS Catalina を選択しインストール開始。

一度電源が落ち、インストール中の画面に Cataina のロゴ、そしてプログレスバーがゆうっくり進み、残り時間21分で止まった。嫌な予感がした。そしてここがスタート。

前提(iMac の使用用途等)

実は10年ほど前、Macのアプリケーションの情報をまとめるブログサイトをやっていた。

Twitter全盛、ふぁぼったー、UstreamTomblooLDRize、そういう時代だ。Instagram はガジェット好きのアーリーアダプターおじさんが iPhoneトイカメラアプリで正方形に撮ったつまんない写真をアップするだけの場所だった。

 

初めての OS は Snow Leopard で、使い始めた Mac を触るのが楽しくて、それでも当時は Mac に関する情報量も少なかった。自分は音楽をやったのだけど、エレキギターを買ったばかりの iMac の Logic Express につないだものの使い方がよくわからない。ネットで調べてもあまりわからない。そんなところだった。自分なりに情報を集めて少しずつできるようになった事を、せっかくだから共有してみようとブログを始めたのだった。初めは手広くやったけど途中からフリーウェア、ドネーションウェアの紹介・使い方説明に特化していって、4年くらい続けたところ Google Reader (Google Reader!) での購読者数が3千人くらいまでいき(Greasemonkeyスクリプトで把握していた)、Mac Fan だかの情報誌にインタビュー記事が掲載されるくらいまで育った。巻末の方のモノクロのページに半分くらいのささやかなものだったけど、それでも嬉しかった。2011年、スティーブ・ジョブズが死んだ年の話だ。

ブログに傾倒していく中で、OS上で動くアプリケーション、Webサーバ上で動くオンラインツールなどに関心が高まり、少しだけプログラミングの勉強をしてみたりもした。Cの写経から始まり、Macの操作を自動化する AppleScript なんかを書くようになった。

情報の収集と整理を効率よくやりたくなり、ブックマークの整理にも傾倒した。コマンドラインツールについて勉強して、miyagawa や otsune を知り Perl に触れ、数年遅れで Plagger を動かしてみたり、レンタルサーバを借りたことはあったのでさくらのVPSを契約しそこに色んなツールをインストールして動かしてみた。自分の Tumblelog から定期的に画像を収集して、それを Finder のスライドショーで見るみたいな些細なことが楽しかった。

インターネットの閲覧環境にも拘った。Firefox に Vimperator をインストールし、設定用のファイルとディレクトリを作り心ゆくまでカスタマイズした。GitHub の vimpr/vimperator-plugins にあるプラグインの作者達に感謝し、JavaScript でできることを勉強した。

そんな風に、自分はプログラマを名乗るほどではないけど簡単なスクリプトは(見様見真似をしながら)書けるネットユーザー、みたいになっていった。

 

自己紹介が長くなったけどここまでにする。それが iMac の前に座っていられる時間が短くなっていき、そんな生活はしりすぼみになっていった。

ブログはしばらくそのままにしていたが、更新がない旨と共に表示されるでかい広告が悲しくもなり、古い情報のアップデートもしていけないので消してしまった。もうその頃には替わりとなるブログサイトが乱立されていた。みんな判を押したように Twitter アカウントを合わせて自己紹介するのだ。「こんにちは、○○(@xxxx)です。」って。

VPS上で cron で動かし続けてるツールは契約が切れるまで動かし続けた。とにかくなんでもデータは収集用として使っている Gmail に送るようにしていたので、それは今でも溜まっていて、IFTTT が引き継いでいる。そのあたりから使うHNも今のものに変えた。

 

あとに残ったのは更新を止めたままの Firefox と使わなくなった dotfiles ディレクトリだ。2019年が終わるまで Vimperator を使っていたユーザーは少ないんじゃなかろうか。

そして先ほどの TumblrGmail の話の通りどうにもならない収集癖があり、データや記録は多い方が良いという指針のもと、iTunes Media や動画・写真ファイルをはじめ様々なデータでディスクはパンパンな状態になっている。

Macintosh HD (3TB/3TB)
├── disk01(3TB/3TB)    <-外付け
└── disk02(1.5TB/3TB)  <-外付け

こんな状態で iMac が壊れた。OSデータのインストールが途中で止まってしまい、起動しなくなってしまったのだ。

思ったより長くなった。昔話はやっぱり楽しい。

さて、まずは復旧手順、起動するまでの話から書いていこうと思う。